医王堂通信
としろぐ

生薬・漢方薬の安全性について

2007.9.29

最近中国製品の残留農薬や添加物について騒がれておりますが、この問題は今に始まったことではなく、昔から言われている事です。一般の方はあまりご存知ないかもしれませんが、お薬の業界では中国や東南アジアの製品に気をつけなければならないのは常識です。
怖いのは農薬だけでなく、漢方薬や健康食品に使用禁止の合成薬や西洋薬などを混ぜるなど、いつも噂が絶えないのも事実です。
人種も違えば常識も違ってくるため、外国に工場を持つ生薬問屋さん(ウチダ和漢薬、栃本天海堂など)は現地に日本人を派遣して管理するほか、日本では厚生省の指示した検査以外にも自主的に種類を増やし、残留農薬、重金属、ヒ素などを検査し管理しています。
正規輸入品は厚生労働省の認可した医薬品原材料ですので、検査もきちんとしており安全なものです。
それに対して個人輸入やお土産などは特に気をつけましょう。パッケージになっているもの(たとえば散薬に加工)は中に何か入れられてもわからないので、当店では、漢方薬は生薬の原料をなるべく自然の形で使うようにしています。
輸入国は薬味によっても違い、日本産もあれば、オーストラリア、韓国、ベトナムなど様々です。漢方薬の効果を最大限にするために、品質も世界で最高のものを使うようにしています。例えば桂皮(シナモン)はベトナム産が世界一上質ですが、安いシナモンは中国産で、香り、色ツヤ、甘み、辛さ、もずいぶん質が落ちます。
特に中国産はいろいろ言われていますが、中国でしか取れない生薬があるのも現状です。当店で扱っている商品は、生薬に限らず医薬品、健康食品などもなるべく現地の工場などに見学に行き納得するものを扱い、お客様に安心してご利用いただけるよう努力しております。
ウチダ和漢薬さん http://www.uchidawakanyaku.co.jp/
栃本天海堂さん  http://www.tochimoto.co.jp/index.html