医王堂通信
としろぐ

漢方薬は自然の物だから安全??

2009.2.14

宣伝や広告では、健康食品や漢方薬などを「自然だから安全!」と宣伝していますよね。本当にそうでしょうか?
確かに自然だから安全な物も多いですが、自然だから怖い物もたくさんあります。例えば、お蕎麦のアレルギーのショックでなくなってしまう人がいらっしゃるくらいです。
波乗りをしていると、人間ではどうにも出来ない力、怖さを感じますし、山へ登ればまた大自然の素晴らしさと共に怖さを感じます。世界有数のパワースポットといわれる、ハワイ島のキラウエア火山公園に溶岩を見に行った時もそう感じました。ケニアのマサイマラ動物保護区に動物達を見に行った時もそうでした。
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人間は地球上のちっぽけな生き物の1つに過ぎないと痛感しました。
しかし、逆に人間にも動物にも植物にもすごい可能性やパワーを秘めている事も感じました。自分で自分の可能性を小さくしない、ということが大事なような気がします。人が数百年で考えだした化学や科学にとらわれず自分の動物としての可能性を信じるように心がけています。
だいぶ脱線いたしましたが、漢方薬も数千年前より治療薬として使われてきているので、他の方法では難しい病気でも、うまく症状にあわせれば本当に驚くくらい効きめがわかる場合がありますし、逆に間違えればおかしくなるのは当たり前でしょう。自分は処方を選ぶ時に心がけている事は、「決め付けないこと」です。その病気に対して、思い込みから枠を自分で作ってしまうと、うまく処方を選べなくなる時が有ります。迷路に入ってしまう事があるのです。
自然の物は、自然界での存在意義を理解して適材適所に利用すれば安全だと思います。
しかし、正直申しまして、漢方薬を上手く使うことはなかなか難しいことです。勉強あるのみですね。それと患者さん本人があきらめてはどうする事も出来ませんが、自分は病気に対してあきらめたら終わりだと思うので、なにか少しでもお手伝いできたらと思っております。
自然とは上手く付き合いましょうね。