医王堂通信
としろぐ

「時くすり」ってご存知ですか?

2012.4.14

「ときくすり」 時薬
お客様の亡くなられたお母様がむかし言ってた言葉だそうです。時とは時間のこと。
さすがご年配の方のお言葉は勉強になります。
「病気が治るには時間も必要」
そして、
「時間もたてばつらいことも変わってくる」
時間というのは物事を変化させます。熟成もそう。年期もそう。歳をとるという事もそうです。
ずっと同じなわけがありません。歳をとるのも悪いことばかりではありません。
からだに良くないことを続けていると、少しづつ病気になり、
からだに良いことを続けると、体調が少しづつ良くなってくる。
病気の相談でいらっしゃる方たちは、現在病気の渦の中にいるので不安でいっぱいです。
そんなときにお話しすることが「時」のお話です。
長く患ってきた症状は、あせらずに、原因を考え、日常生活で良くないことを減らすなど、変えられることを変えていけば、少しづつでもきっと変化していきます。漢方薬を自分で煎じて服用することも、良くなりたいという行動の一つだと思います。
漢方薬はすべての病気が良くなるという万能薬ではありません。現実を受け入れなければならないこともあります。漢方の古典である傷寒論にも、ある症状の人は助けられない、亡くなる、という条文が多く出てきます。
しかし、難しい病気のご相談も多くありますが、症状が改善することが多くあるので、自然に則った療法をあきらめないで続けると良いことがきっとあると、私は信じています。
お手伝いできることがあればご協力させて頂きます。