医王堂通信
としろぐ

漢方薬には「美味しい飴」を入れる処方があります。

2015.5.23

漢方薬は、さまざまな薬草をはじめ、化石や鉱物、動物生薬、煎じる水にまでこだわりがあります。
その中で、漢方薬を煎じて薬草を漉した後に「飴」を溶す。という処方があります。この飴の事を漢方用語で「膠飴」と言います。
それは有名な、「小建中湯」「大建中湯」に、温めて気力を益すという目的で、薬味の1つとして配合されます。しかし、市販の小建中湯や大建中湯に使われている膠飴は、手間をかけた膠飴でない事が多くみられます。
この飴は、もち米を蒸し、麦芽を混ぜて作ります。麦芽とは、発芽させた大麦を乾燥して砕いたもので、酵素(アミラーゼ)を大量に含み、その酵素でもち米のデンプンを分解し、ゆっくりと甘い麦芽糖に変えていきます。
一昔前のお砂糖を使わない水あめです。それを当店は蔵王の飴職人にお願いして、粘りのある水あめを、できるだけ水分を少なくし、お砂糖を入れず、固形の飴の状態にして頂いております。これは手間と時間がかかり、ちょっとの事で焦げてしまったり、なかなか難しいそうです。
昔ながらの技法を守りながら、素材にこだわり、伝統の技にこだわり、手作りにこだわり、まごころにこだわってできた、飴です。

12個袋入り 400円(税別) 10個チューリップWECK入り 600円(税別)
素朴な優しい甘みです。そのまま召しあがっても、紅茶やコーヒー、たんぽぽコーヒーに溶かしてお飲み頂いても、お料理にお使い頂いても美味しいと思います。お湯に溶かし、生姜をいれると、さらに美味しく温まります。
この飴はお砂糖を入れていないため、硬くありません。時間と共にやわらかくなり、だんだん形が変わっていきます。味には変化ありませんが、お早目にお召し上がりください。
なお、小さくはないので、お子様やご老人には、のどに詰まらないようにご注意ください。