血の汚れがシミの原因
昔から女性には独特の「血の道症」という病名があります。
それは血が汚れやすい?のか、女性には特有の生理(月経)が満月と共に月に一回あるため、そこが滞るといろいろな病気の原因になります。
最近は健康のために血液サラサラにしようとよく言いますが、血液はサラサラと流れが良いほうが、酸素や栄養も身体中の細胞へ運ばれ、不要になったごみや古くなった細胞なども回収できるため体調もいいでしょう。
血液がドロドロとはどういうことか。東洋医学では「瘀血」と言いますが、血液が汚れている状態です。血液の流れが悪く、詰まりやすく、よどみやすいということ。そうすると、生理不順、生理痛、生理時の血の塊、子宮筋腫、卵巣嚢腫、高脂血症、高血圧、など血流の悪さから来る病気全般の原因になります。病気でない人の場合で考えると、「シミ」が代表的な「瘀血」=血の汚れの症状の一つです。
そのため、男性よりも女性にはシミができやすい。歳をとると細胞も古くなるために、細胞の入れ代わりも遅くなり、汚れもうまく出せず、シミが気になるようになります。これは年齢だけでなく、極度なダイエットや、病気などで身体が弱った時もシミができやすくなります。
美しくなるにはにも書きましたが、特に女性は血を汚さないような生活を心がけると綺麗でいられるでしょう。血の材料になるものはほとんどが食事です。食事は妥協しないでください。質の悪いもの、古いもの、酸化したもの、インスタント食品をとると、それが自分の細胞や皮膚の材料になりますので、少し気を使うべきです。基本的には和食で、良く噛み、お腹一杯にしないことです。無駄をなくし、食べかすをお腹に残さないことも重要です。
それでは何が美容にいいか?
むかしから血を綺麗にするものは緑のものと言われます。要するに葉緑素。葉緑素は植物の血液です。動物である私たちは植物に助けられています。野菜が大事な理由です。動物性食品は血の材料になりやすいですが、血を汚しやすいでしょう。だから野菜を動物性食品よりも多く食べて、その汚れを防いでいるのではないでしょうか。緑のもので食事に近くて、私に身近な物には、熊笹、赤松を煎じた松寿仙、筑後産クロレラのバイオリンクなどがあります。
漢方薬が効く理由の一つはデトックス=解毒です。先日テレビで反響のあった「紫根」「阿膠」も婦人科に使う代表的な薬味です。
「紫根」はムラサキという植物の根でごま油で煮るととても綺麗なピンク色になる色素です。テレビでやった内容には疑問がありますが、シミにいいのはあたりまえです。
「阿膠」は血の材料になり、潤す薬味なので、貧血の方、カサカサの皮膚病の方、不整出血、に処方の一つの薬味として使います。
他にも「瘀血=シミ」に良い薬草は、当帰、川芎、牡丹皮、桃仁、芍薬などたくさんあります。
ただしこれらは一つだけでなく、他の薬味と組み合わせて使いますし、血を綺麗にしようとして綺麗にする力が強い薬味を弱い人に使うと、貧血気味になることも考えられます。漢方薬は良く効きますので、自己流は避けたほうがいいでしょう。