大学で講義をしてきました。
去年に引き続き、帝京平成大学 千葉キャンパスの健康医療スポーツ学部 医療スポーツ学科 動物医療コースの愛玩動物看護師の資格取得を目指す生徒さん向けにお話ししてきました。
この学校は2019年に新しく定められた「愛玩動物看護師(国家資格)」の資格を取得するための対策が充実しており、ペット関連産業界に関連する資格を目指すことができます。愛玩動物とは、ペットである、犬、猫、鳥類です。
講義内容は「愛玩動物看護を東洋医学的に解釈する」です。普段仕事では自然薬である漢方薬が中心なので、何事も自然の摂理を意識して観察するようにしています。
じつはこの「観察」そして「想像」が非常に大切です。地球上のすべてのものは様々な表現をしています。人に例えると、顔色や舌の色や質、目つきや目の濁り、人の動くスピード、声の大きさ、からだのかたち、洋服の着方やしぐさまで、その生き物がどのような状態であるかを現わしています。それは表面の事だけでなく内面も現れます。「皮膚は内臓の鏡」と言われるのも同じことです。それが診断につながります。
自然界のルールを「陰陽五行」などに仕分けると個々のつながりがわかるようになり、理解しやすくなります。漢方用語を覚えようとすると難しくなりますが、シンプルに素直に観察すると見えてくることがたくさんあります。
むかし、ただ漠然と「見る」よりも観察する「観る」にしなさいと師匠に言われました。
「観察」は何も人や動物だけでなく、植物やその他のどのような事でも同様です。
この下のスライドは生徒たちにつくったクイズです。
たとえば、私の趣味の1つは、ちいさいころから続けている釣りです。釣りは自然が相手です。自然を理解しないと釣れません。季節や時間、場所が違えば、魚がいる場所も違い、捕食する時間やタイミングでないと全く釣れません。魚の気持ちになれないとうまくいきません。
昔、サーフィンをしていましたが、これも天気図と相談です。高気圧、低気圧、干潮、満潮、風の向きとその時間帯、波の方向、などを検討して波のある所を想像します。波の気持ちにならないと良い波をあてられません。
東洋医学を学ぶには、自然の摂理を学ぶことが必須事項です。
話はずいぶん脱線しましたが、愛玩動物たちを癒すためには、よく観察し、よく想像して、相手の気持ちになって考えて下さいとお伝えしました。それは人でも動物でも植物でも同じ事です。
すこしは刺激になっているといいなぁ。
としお