医王堂通信
としろぐ

「参鶏湯」を食する日は、夏の伏日(ポンナル)の3日

2025.7.18

伏日(ポンナル)!とは

伏日(ポンナル)!とは、韓国版「土用の丑の日」のことです。

夏バテ防止に滋養食をとる日。

2025年は、7月20日(庚寅)、7月30日(庚子)、8月9日(庚戌)です。(旧暦のため毎年変わります)

夏バテ予防

夏は暑さと同時に水分が多くなります。暑さによりからだは煮詰まりドロドロになりやすく、水分が減るために水分を摂取しますが、他の季節よりも水分が多く必要になります。水の動きが激しくなる季節です。これは自然界でも同じ現象です。

自然界では夏の食べ物はみずみずしく、冷やす性質のものが多くなります。水は熱を奪いますので、冷やす性質があります。冷たい食べ物や飲み物が多くなりますので、養生をしないと胃腸がたくさんの水分でビシャビシャになり冷えて、疲れて働きが悪くなり、食欲低下や消化不良になりやすくなります。その結果、胃腸が弱ると水分や栄養の吸収もできなくなりますし、同時に元気もなくなります。すると夏バテ、脱水症、熱中症まっしぐらです。食べ物もほとんどが水分です。

そんな時は「参鶏湯」

日本では暑い夏こそ温かいお茶を飲みなさいと言い伝えがあります。夏は外気が暑い分、からだの中は冷える傾向になるからです。陰と陽の関係です。胃腸を冷やさないように生姜や紫蘇などの薬味を利用します。胃腸が冷えてはたらきがよくないときに使う漢方は、人参湯、四君子湯、六君子湯などが有名です。

四君子湯を例にとると、四君子湯の配合生薬は(茯苓・白朮・高麗人参・甘草・大棗・生姜)です。参鶏湯はそのうち、高麗人参、大棗、生姜を配合しています。温めて胃腸の働きを良くします。もち米は胃腸を温め、栄養にもなります。その他、クコの実、松の実、は栄養潤い滋養成分です。さらに当店の漢方薬屋の参鶏湯の特徴は何といっても「当帰の葉」です。これが香りにも、味わいにも、鶏肉の柔らかさにもかかわる特徴です。韓国では薬草文化が続けられています。

陰陽五行から伏日をみると

妻が「算命学」を学んでいるので教えてもらいました。算命学は私も大学時代に少し勉強しました。面白いですよね。東洋医学も算命学も同じ理論です。

陰陽五行(木性・火性・土性・金性・水性)のうち夏は「火性」

季節に当てはめると

木=春 火=夏 土=土用 金=秋 水=冬

臓器に当てはめると

木=肝・胆 火=心・小腸 土=脾・胃 金=肺・腸 水=腎・膀胱

色に当てはめると

木=青 火=赤 土=黄 金=白 水=黒

火の盛んな夏「火」に剋される「金」が庚(金性)かのえの日

剋されるとは、火(心)に金(脾胃)がいじめられる、溶かされる、押さえつけられるイメージです。

参鶏湯を食べ、胃腸を元気にし、栄養を貯え、夏バテしないように、秋からの乾燥に困らないように、力をつけましょう!

参鶏湯は夏ばかりでなく、病後や食欲がない時、栄養不足の時、元気がない時にもお勧めいたします。

としお