医王堂通信
としろぐ

アトピーになる体質

2007.1.13

皮膚、呼吸器(口、鼻、肺)、お腹は粘膜の部分なので 、漢方医学では同じ場所の出来事として考えます。西洋医学では皮膚病は皮膚科、呼吸器は呼吸器内科、お腹は消化器内科というふうに専門分野に分かれていますが、その辺が東洋医学と西洋医学の根本の違いだと思います。
アトピーになる人、皮膚にトラブルが出る人は、呼吸器、お腹、皮膚が他の臓器よりも弱い人が多く、汗を発散する事もストレス発散も上手ではないとおもいます。性格も良くも悪くも神経質で細かい方が多いので、ストレスにはあまり強くなく、過度にストレスがかかると痒みが増す事はご自分で判ってらっしゃると思います。
西洋医学的に調べても異常とか病気とは診断されなくても、根本的、体質的に「皮膚=外界からの壁」が少し弱いわけです。
それでは体質改善すればいい?
自分は体質改善などできるはずはないと思っています。それはなぜかと申しますと、体質とはその人の弱点だからです。その人の体型、顔つき、声、しぐさ、行動、性格、は見かけは変えられても、本質は変えられません。「自分の器」以上無理をしたり、過度のストレスがかかると、体力と気力が少なくなり自分の弱いところに弱さが出てきます。小さい頃に喘息で、大きくなったらアトピーになった話はよく聞くお話です。
ではあきらめるしかないか?というとそうではなく、「自分の弱点」と「自分の器の大きさ」を理解する事によって弱いところを隠していけばいいと思います。それはよくない意味での隠すと言う事ではなく、例えば弱点が出ないようにからだを鍛えるとか、食べものに気をつけるとか、弱点に効く自然のお薬の力を借りるとか、弱さが出ないように気をつけるという意味です。
このようなことも非常に重要なのは、アトピーなど現代医学では治せない病気は、「薬を飲むだけで治る」、とかそういう簡単な病気ではないと思います。それは気持ちや環境や生活習慣、考え方なども影響するからです。お店でアトピーや皮膚病のお客様とお話しているとつくづく感じます。