医王堂通信
としろぐ

もの忘れ

2012.1.18

人は疲労困憊してくると頭まで働かなくなります。集中力に欠け、物事を考える力もなくなり、気持ちも沈んできます。そのような時はぐっすり眠るのが一番ですが、なかなかそうもいきません。かえって眠れなくなることもしばしばです。もの忘れがひどくなるのもそのような時です。
頭が働かない時というのは、脳が過熱状態、要するにオーバーヒート状態とお考えください。疲れや冬の寒さで氣血の巡りが悪くなると発散できない熱が頭へと上るので、脳が働かないばかりか頭痛、肩こり、めまい、耳鳴りなど肩から上の諸症状が現れます。
「脳の換気扇」と言われる生薬は色々あります。牛黄をはじめ羚羊角も有名ですし、サフランや沈香などで氣血の巡りを整えながら脳内を涼しく、クールダウンするのもいいでしょう。他にも「氣」に作用する色々な生薬があります。
ご自分にあった生薬を上手に使うと、バランスをとってくれるので、身も心も楽になりますよ。あまり1人で歯を食いしばらないで、お困りの時にはご相談ください。