医王堂通信
としろぐ

慢性疲労症候群

2004.11.11

薬剤師になってから、しばらくして結婚し、お店に入りました。
当店は昔から漢方相談薬局なので、漢方煎じ薬のご相談が中心で、特に難病、重症、病院で見放されたか、西洋医学ではわからない病気のご相談も多かったので、駆け出しの自分としては、何かお手伝いできるか全力で取り掛かっていたら、慣れる前に無理がたたって疲れてどうしようもない状態になりました。
病院で悪い病気ではないか調べましたが、異常はなし。検査も原因が分かるまでとことんやるのは好きではないので、病名が決定されたわけではありませんが、今流行の「慢性疲労症候群」だと思います。
常に身体が重く、横になっていてもつらい、夕方になると37度近くの微熱、夕方になると寒気がする、皮膚がざわざわ寝付けない、夢を見て熟睡できない、朝起きれない、風に当たると気持ちが悪い、変な汗が出る、のどに何かが詰まったような気がする、動悸や不整脈、吐き気など不定愁訴がたっぷりでした。
微熱なので人から見れば普通に見えますし、おまけにやる気が無いだけとか、気のせいとか、甘えているだけとか、さんざん言われました。それに食欲も無くぜんぜん食べられなかったため、体重は46kgまで落ちました。ちなみに身長は172cmです。精神的にも体力的にもつらくてつらくてしょうがありませんでした。
漢方には「血ひ虚労病」という項目があります。この病気は神経の使い過ぎや、からだの使い過ぎ、贅沢し過ぎ、運動しなさ過ぎ、甘え病、なまけ病などからひき起こった病気が書かれている項目です。要するに、「ストレス」や「疲れ」が原因で、その人の「器」以上に頑張り過ぎが長く続くと、身体にひずみが出てくると言う事です。
このような病気は良くなるのにとても時間がかかります。原因が長い年月かけて積み重なったものですし、仕事もありますのでただ寝ているだけということもできません。すぐには良くなりませんが、漢方薬と力を出すアミノ酸(馬心臓エキス等)と養生で時間をかければ少しずつ上向いていきます。私も漢方薬を毎日煎じて1年半かけて治しました。家族を含め、周りの人にはとても心配をかけてしまいました。
たぶんもともとの身体の弱さもあると思いますが、頑張り過ぎと、プレッシャーというストレスですね。ストレスをうまく捨てるやり方も最近やっと分かってまいりました。
それ以来、自分の身体が壊れないように、無理しすぎないようにやっておりますので、おかげさまで最近の体調は安定しております。お客様にも心配して頂いてしまって、とても感謝しております。
本当は立場が逆なのですが。。。有難うございます。
32歳の年末>