民間療法のお茶、民間薬は流行中?ブーム到来?
最近女性の間で、「和のハーブ」「東洋のハーブ」と日本古来から伝わる植物に注目が集まりつつあります。
要するに一昔前まで「民間薬」と言われてきた植物の事です。
写真はうちの庭で採れたどくだみです。
民間薬はドクダミ、ゲンノショウコ、ハブ茶(ケツメイシ)、はと麦、センブリ、連銭草、ウワウルシ、カキドオシ、柿の葉、クコ、みかんの皮、紫蘇、ヨモギ、枇杷の葉、キハダ、クチナシなどが有名です。
民間療法で使われてきた植物、薬草「民間薬」は庶民の身の周りに生えている植物を利用していましたが、採る事が大変な人のためにもともと民間薬として薬局で売っていました。しかしここ20年ほどで薬局も様変わりし、漢方煎じ薬を作っている相談薬局は減り、ドラッグストアか調剤薬局が普通の薬局になってしまいました。私は昔から普通の薬局のつもりで医王堂薬局を父から引き継ぎ営業しておりますが、すっかりめずらしい薬局になってしまいました。(笑)
民間薬は日本の文化なので私も大事にしたいと思っています。漢方薬は近年注目され、需要があるのでまだよいのですが、それ以外の薬草は販売され、しかも売れないと、国内産から海外産へ変わってしまったり、生薬問屋さんが扱いをやめてしまいます。すると収穫する人や栽培する人がいなくなり、日本の植物療法の文化そのものが薄れてきてしまいます。飲料メーカーのペットボトルのブレンド茶にはこういう薬草が入っていますが、ほとんど海外産になります。
私たち漢方煎じ薬の相談薬局の薬剤師は、薬草のスペシャリストでなければなりません。漢方薬などの自然のお薬を大事にしてきた薬局には、薬剤師の先輩たちから伝わる民間薬のブレンドのレシピがあります。じつはこれが結構効くんです。糖尿病や腎臓結石、胆石、育毛、むくみ、などを目的としたスペシャルブレンドがあります。
しかし、実は民間薬といっても、正式な言葉ではなく、「専ら医薬品」といって日本ではお茶(食品)としてではなく、薬草としか認めないという植物があります。例えばゲンノショウコ。「これは医薬品です。」という分類の植物なので薬草です。効能効果も認められ、表示の義務もあり、基本的には薬局でしか販売できません。
しかし、他の分類として「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分」というのがあります。これは効能効果を標ぼうすれば医薬品として、しなければお茶(食品)として販売できるものです。今までの経験上、ちゃんと効果があるけれど、お茶として飲んでも心配ないという事です。そのため、どくだみ茶は一般のお店でも販売が可能です。しかし効能効果はかけません。
そんなルールもありますが、せっかく昔から気軽にお茶として、身近に利用されてきているものですから、私はこの文化を残そう、伝えようと微力ながら努力しております。
美味しく、お手頃に、健康のために、いつまでも若々しく、元気でいられるように、民間薬をお茶として1種類の物から、ブレンドしたものを少量でお試しできるようにティーパックにしています。
上質の生薬や民間薬草の小分けもしておりますので、お問い合わせください。
としお
エビス草-ケツメイシ 高知県立牧野植物園にて The Kochi Prefectual Makino Botanical Garden