お腹が鳴る・ゴロゴロする
お腹がゴロゴロ鳴る。
ひどい時は人に聞こえるくらい。
こういう経験はありますか?
経験が無い人はあまりわからないかもしれませんが、この悩みで困っている方は意外と多いと思います。
たぶん西洋医学では腸内の異常発酵だとか、なんとかで本当のところは原因不明かもしれません。しかし、東洋医学的に考えると、この症状はいろいろな因果関係があり、漢方処方ですぐに全部治るわけではありませんが、傷寒論・金匱要略にはこの症状が書かれています。
ということは何とかなるということです。
この古書には「腹中雷鳴」お腹の中で雷が鳴っているような感じ。「腸鳴」「腹中寒気雷鳴切痛・・・」等と書いてあります。
ゴロゴロはお腹の中に水が過剰にある状態です。このような状態は、主に下痢やお腹が冷えている時になります。処方は何種類かあり、冷えの状態や下痢のひどさ、ゲップがあるか、痛むか、胃の辺りが痞えたり、なんか硬いような気がする、などの症状にあった処方を使うと楽になります。
その中で特に気にしている方たちは、多分精神的なことが関係している病気の方でしょう。不安感や、心配性、イライラ、うつ病、自律神経失調症、パニック障害、不安神経症、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群、ストレス障害、更年期障害の方たちにも出やすい症状です。
そのなかの処方の一つは、神経のバランスがくずれていて、なかなか眠れず、目を閉じられない、不安で横になりたい、あまり食べたくない、食事が美味しくない、ゲップが気になる人にはこの処方を使いなさいと書かれています。
このように神経内科的な症状と、内科的な症状が同時にあっても、東洋医学では1種類の処方で良くなることが多いのです。整腸剤も多少は楽になるでしょうが、効果はしれています。お腹がゴロゴロ鳴るのが良くなると、気持ちも落ち着くことがあります。
もちろん神経的な症状が無くても、また下痢などの内科的な症状が無くても使えます。ただしこれらの漢方薬のなかには、メーカーさんが商品として発売していない処方もありますので、手間はかかりますが、煎じてお飲みになることをおすすめいたします。