葛根湯の葛根とは
葛根湯の「葛根」とは葛の根の事です。
あの葛湯のくずです。葛湯のくずは、葛の根を冬に水にさらしてさらしてさらして、真っ白なでんぷんにします。漢方薬で使うくずは、でんぷん以外のその他の成分も重要なので、アクをとる程度さらしているそうです。そのため、純白色ではなく自然な「白色」です。
葛根は筋肉組織のこわばりを緩めます。特に首筋から背中へかけて働くとされています。葛根を配合した漢方薬は多くなく、繁用処方はお馴染みの葛根湯、私がよく使う桂枝加葛根湯、葛根黄連黄芩湯です。
くずは私達の身のまわりにも雑草のように生えている、生命力の強い、マメ科の植物です。マメ科なのでイソフラボンが豊富です。古典には書かれていませんが、おそらく血の道、婦人科への効果もあるでしょう。くずは根に栄養を貯えるので、でんぷん質が豊富ということは、私達にとって栄養になるということです。ということは、葛根を使うべき適応症状に渇きがあると想像できます。
葛根湯は発汗剤なので消渇の糖尿病には使いにくいので、桂枝加葛根湯は使う時があるかもしれません。また、柴胡桂枝乾姜湯に含まれるキカラスウリ(ウリ科)の根の括蔞根は葛根に似ていて、効果も似ています。括蔞根は赤ちゃんのおむつかぶれやあせもに使われてきた白い粉の「天花粉」です。これもデンプンを豊富に含んでいます。からだの緊張やこわばりを緩めてくれます。原因と効果がある部位に違いがあります。

この写真はキカラスウリの根です。括蔞根です。
風邪には葛根湯が有名ですが、今まで使われた他の治験例は、乳腺炎、副鼻腔炎、蜂刺され、肩こり+腰痛、など応用範囲は広く結構切れ味があります。とくにコロナやインフルエンザや風邪、乳腺炎はうまく使うとものすごく即効します。それゆえに虚弱な方は注意が必要です。服用のタイミングが重要で、飲みかたもコツがあるので、必ず漢方の専門家に相談しましょう。
風邪は1服で治す!を目標に。

これは板葛根。先日開催した2026年方術信和会の新春学術大会にて、「葛根」の良品の鑑別について学びました。
としお