医王堂通信
としろぐ

自然の恵み 漢方薬と民間薬

2023.1.5

漢方薬は東洋医学の理論に則って問診をし、からだの状態を読み解き、そしてそのバランスをとるように処方を選んでいきます。東洋医学の理論とは自然の摂理です。病名や症状が似ていても、原因は同じなわけはなく、人によって、また年齢や環境によって漢方処方も違ってきます。漢方薬の質の違いは効果の違いになるので大切ですが、最も重要なことは体調や体質、病状の把握です。そのため、医療者によって違いが生じます。必ず漢方を学んでいる専門家と相談をして選んでください。

漢方薬はその状況に適した上質な処方を使うと、みなさんが想像しているよりも速く、そして心地よく効果があります。西洋医学のお薬(化学薬品)のような、不自然なことはできません。漢方薬は自然薬なので命というエネルギーを持っています。化学薬品にはエネルギーはありません。そのため、漢方薬はうまく使うと元気になるのです。元気になればよくなる病気がたくさんあります。自然薬と化学薬との根本的に違うところです。

同じ自然薬の漢方薬とくらべ民間薬とはどういうものかと申しますと、漢方薬はむかしは貴重なもので手に入りにくかったことから、身のまわりの薬草で病気を治していたという、あまり理論(陰陽五行論など)の無い民間療法で使われる薬草です。

理論がないから効かないという事ではなく、日本人の言い伝えで「論より証拠」という経験から残っている地域医療で、素晴らしいものが多くあります。現代の医療者よりも身の回りの薬草の効能は、おばあちゃんのほうがよくご存じということがあります。現代の化学薬品も、もとは薬草から抽出したものが多くあります。その植物をよく観察すると、どういう性質を持っているかわかるようになってきます。私にはその能力はありませんが、昔の人の感性はすばらしかったのでしょう。

民間薬として使われる薬草は、とくに定義はなく現代の日本のルールでは一部を除いて薬とはならないため、取り扱いも薬局だけではありません。当店は薬草など自然薬が大好きなので、昔から伝わる秘伝ブレンドが伝わっておりますし、私が東洋医学的にブレンドしたオリジナルの民間薬もお茶として取り扱っております。なるべく日常に美味しく飲めるように、病気の予防や養生になるように、健康維持や美容のお手伝いになるようにというコンセプトでお作りしておりますので、お気軽にご相談ください。