「愛玩動物看護を東洋医学的に解釈する」
先日ご縁があって、帝京平成大学 健康医療スポーツ学科 動物医療コースのフレッシュセミナーに外部講師としてお話ししてきました。
対象は愛玩動物看護師になるために勉強している1年生、2年生です。令和4年に愛玩動物看護師法が施行され、国家資格になりました。内容は「愛玩動物看護を東洋医学的に解釈する」という題名でお話ししました。
今まで動物たちに漢方を使用してきた経験はありますが、動物に対しての専門家ではありませんので、日常の仕事、どのようにお客様に接しているかというお話をしました。
人間も特別な存在ではなく、動物の1種です。現在の人間は動物であるにもかかわらず、不自然な生き方になってきていて、それによるひずみが病気の原因となっていることが多々あります。肉体的、精神的な病気も一緒です。
という事は自然界のルールに従った生き方にしていくことによって、バランスがとれて改善されることが多いという事です。お薬に改善してもらうというよりも、手伝ってもらうというイメージがよいでしょう。普段の養生のほうが大切です。
「自然の摂理を基礎とする」このようなお話をしてきました。
それでは、病気になるときはどういう時か。
「自然が病的な時、自然に逆らった時」
○自然が病的な時
最近日本だけでなく、世界中の気候変動が激しいです。
暑くなったり寒くなったりとまるで自律神経失調症や更年期症状のようです。
その地球上で生きているものすべてに影響があり、その変化に対応しなければなりません。
その例が気象病やお天気病、熱中症です。環境に対する適応力の問題です。
○自然に逆らった時
動物なのに運動しない。
夜なのに寝ない。
疲れているのに休まない。
忙しさのせいにして、我を忘れてからだの訴えを聞かない。
日焼けするからと、室内にこもる。
美味しいからと何からできているかわからない食べ物を口にする。
お腹がいっぱいなのに、別腹といってさらに食べる。
このように、不自然なことが積み重なると、いずれ病気になります。
不自然なことを減らし、心とからだを鍛えて強くし、病気にならないようにバランスをとりながら生きる事が大切です。
ただし、「自然とは?」これがまた難しく、永遠のテーマでしょうか。
としお